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思いつく徒然に...


by umineko7ss

無神論

ふと、思い出したので書き留めておきます。
「私は無神論者だ」
という事を口にする人がいます。
そんな自称「無神論者」は「神とはなにか?」という定義を持っているのでしょうか?
「神とはこうだ」という、はっきりした定義がなければ、それを否定することもできません。

欧米に於ける「無神論」とは、キリスト教的定義による唯一絶対神の存在を論理的に否定したものです。いわばキリスト教的無神論とでも言いましょう。

しかしてそれは他の信仰に基づく神の概念、定義の前には、意味が失われてしまう訳です。言ってみれば狭義の無神論です。

星新一という作家が、随筆の中で

誰一人いない山の中で、巨木が倒れたとする。その時そこに音はあるのか?

というような事を書いていた記憶があります。
そこに音を聞く者がなければ、その音は存在しないのと同義ではないのか?という問い掛けだと思います。或いはより根源的な懐疑なのかも知れません。

神が有るか無いかは、信ずるか信じないかということなのかも知れません。
しかしよくいる「無神論者」を標榜する人は、そうした根源的懐疑というような事をしたことが有るのでしょうか?

「無神論」とは神の存在を否定するという事ですから、神を信仰する人の在り方を否定することでも有るわけです。ですから、安易に無神論者であるとか口走らない方が無難かと思います。
by umineko7ss | 2007-02-06 12:31